- 2007/05/04(金)

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さて、永井隆という人。
旧い映画「長崎の鐘」の原作者あたりとしか知りませんでした。友人が長崎大学に受かったとき、その合格を知らせる電報が「ナガサキノカネハナル」というもんくだったので少し記憶に残っていたわけです。でもその映画を観たわけではありません。
平和公園から浦上天主堂へ続くサントス通りという坂道の途中、いささかこぢんまりとその建物はありました。
「長崎市永井隆記念館」といいました。入館料が大人100円と安かったので、ぶらっと寄ってみることにしたのです。そこで永井隆博士という偉大な人物のことを初めて詳しく知りました。
原爆投下直後、自らも重傷を負いながらも現場で救済医療活動を続けていた人。
そのわずか2か月前、白血病で余命3年という宣告を痛切の思いで自分の妻に告げながらも、その妻を原爆で先に亡くした人。
病身、やがて寝たきりになりながらも床で執筆活動を続け、多くの著書の中で平和と反戦を訴え続けた人。
その多くの本のもうけを地元の復興のために市に寄付した人。
望みを失った子供たちのために本をいっぱい集めて、自宅に「うちらの図書館」を開いた人。
ある日とつぜんヘレン・ケラーさんがやってきて、そのお見舞いを受けた人。
等々、永井隆博士の生涯と記念品の数々が狭い展示室に並んでいました。この後に訪れた長崎原爆資料館は、ゴールデンウィ―クの最中でもあって、家族連れや団体客でいっぱいの人でした。この永井隆記念館のま横に、博士がまだ若い晩年を過ごした「如己堂(にょこどう)」がぽつんと残っています。ほとんどここを訪れる人はいませんでした。見たところ駐車場もありません。でも、有名な原爆資料館よりも、何かたいせつなものを教えられたような気がしました。
長崎市永井隆記念館
長崎市上野町22-6
開館時間/9:00~17:00
休館日/12/29~1/3
入館料/大人一人100円(高校生以下無料)
長崎市電大橋電停下車 東に徒歩約10分
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- 2007/05/04(金)